【法】オンラインカジノ個人利用について | 弁護士によるWEB上での違法合法見解まとめ(No more bet?)
個人の自宅からオンラインカジノでリアルマネーでゲームをすることについて、日本の弁護士でも参考になる見解を述べている方々が多くいらっしゃいます。インターネット上に発信された情報で参考になるものを集めてみました。後学のために投稿いたします。
カジノサイトが日本人向けか日本人向けではないか?
個人のオンラインカジノ利用者逮捕の報道に関連して、日本語に対応していないオンラインカジノなら当局は摘発しないのか?
この点が今後の逮捕、略式起訴か正式起訴なのかの大きな判断基準になりそうだと結論付けます。弁護士ドットコムで2016年03月29日11時08分に配信された記事が根拠です。随所に疑問点や、オンラインカジノに対する今後の改善点が見受けられ、非常に参考になりますので引用します。
インターネット上のオンラインカジノで賭博をしたとして、京都府警が3月上旬、大阪府吹田市の30代男性ら3人を、単純賭博容疑で逮捕した。無店舗型オンラインカジノで利用客が逮捕されるのは、全国初とみられる。
報道によると、3人は今年2月ごろ、オンラインカジノに接続し、「ブラックジャック」で金を賭けた疑いが持たれている。利用したサイトは英国に拠点があるが、日本人がディーラーをつとめ、日本人が参加しやすい仕組みだった。京都府警は、事実上、国内で日本人向けにカジノが開かれて、賭博行為がおこなわれていると判断したという。
今回のニュースについてネット上では、「現地のカジノに行くのはOKで、外国に拠点を置いているカジノにネットを通してプレイするのが違法なのは何で? 」といった疑問の声があがっていた。今回、利用客たちが逮捕されたのは、なぜなのか。渡邉雅之弁護士に聞いた。
●なぜ利用客は逮捕されたのか?
「インターネットによる海外サイトのオンラインカジノに関して、オンラインカジノ事業者やそのアフィリエイト事業者は<国内で賭博に参加していたとしても、賭博罪は、賭博開帳者と賭博者が一緒に処罰される『必要的共犯』が前提である>と説明してきました。つまり、賭博開帳者が国外犯として処罰されないのであれば、その対抗犯である賭博罪は成立しないので、安心してプレーしてください、と勧誘してきたのです」
渡邉弁護士はこのように述べる。今回、なぜ利用客たちは逮捕されたのか。
「今回の逮捕は、日本人女性のディーラーがゲームを提供していること、日本語でやりとりができたこと、賭博の開催時間は、日本時間の夕方から深夜に設定されていること、といった日本人向けのサイトであったことが、特に重視されたようです。
これは、オンラインカジノの実態が国内において行われていると評価できる場合には、たとえ無店舗型の海外サイトからのインターネットを通じたオンラインカジノであっても、プレイヤーが賭博罪に問われることを明らかにしたものと考えられるでしょう。
そもそも、オンラインカジノは合法性についても議論の余地がありますが、賭博依存症対策、マネー・ローンダリング対策、暴力団対策などが取られていないことも問題です。野放図にプレイヤーに賭博を推奨する行為自体にも、問題があると思います」
日本、日本、日本、では日本語以外は?
ここで、当然ながら、疑問に思う点が下記の3点になります。
- 日本人女性のディーラーがゲームを提供していること
- 日本語でやりとりができたこと
- 賭博の開催時間が日本時間の夕方から深夜に設定されていること
といった日本人向けのサイトであったことが、特に重視されたようです。
この部分です。
これに対し、日本国内からオンラインカジノでリアルマネーで遊んでいる個人ユーザーなら誰でも質問したい内容が下記になります。
- ディーラーが日本人でなければ、逮捕も略式起訴もしない、との理解で良いか?
- 日本語でやり取りができるとは、即ち、日本語対応を公表しているオンラインカジノは全てNGか?
- 賭博の開催時間、オンラインカジノは24時間だが、日本時間の夕方から深夜に設定、とは一体どういう意味か?
- 日本人のディーラーが、日本時間の夕方から深夜の時間帯に働いていないオンラインカジノ、また、日本人に対して日本語でやり取りをしていないオンラインカジノは、今後は摘発する可能性は無いとしてプレイしても問題ないか?
- オンラインカジノの実態が国内において行われていると評価できる場合とは、具体的に何か?
上記の質問は当然ながら、プレイヤーの視点から見ると浮かんでくる内容です。日本語に特化していない、英語のオンラインカジノサイトなら、全く問題がないように理解できてしまいます。オンラインカジノで遊ぶ中で、判断基準のひとつとして捉えても問題ないかと思います。
本来ならば正式な見解をカジノサイトで掲載すべき
私としては、報道を行った各メディアである新聞社も含めて顛末を正直に伝えていただきたく思います。検察庁や裁判所には立派なホームページがあります。そのような国の機関が正式な見解や結果を告知するべきです。
なぜ、弁護士の方だけが見解を出してくれているのか?
国民を守るための機関である政府が、法律の内容について何ら広報を行わないのであれば、それは黙認していると受け止めても良いのだろうか、とも思えてきます。何か公にできない事情があるのでしょうか?
オンラインカジノに関連する法律の正式な記録を見るには?
刑事事件として正式に起訴された場合、判決書を含む確定記録は、第一審の裁判所に対応する検察庁で保管されています。公判記録は、検察庁の記録担当係の窓口で、閲覧申請をすれば誰でも閲覧できるとのことです。印紙代150円です。
オンラインカジノに関する事案は、日本ではいまだに正式裁判がなされていません。刑事確定記録訴訟法に基づく公判記録の閲覧を、個人が請求しないとならないもなのかと考えてしまいます。
弁護士の方々の見解は参考になりますが、いずれにしても正式な判決主文がない現状、「オンラインカジノのリアルマネープレイは日本でも全く問題ない」と解釈できます。ただし、ひとつだけ言えることは、日本国内の居住者の方に対しては、合法とも違法とも記載できないことです。
はっきりしている事実は、「正式裁判になった結果がなく、誰にも判断できない」と引き続き記載しするしかありません。
以上がオンラインカジノの、個人利用の違法合法に関する現時点の結果報告です。
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